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「みる」という行動に視覚情報は必要ない?

日常生活で使う言葉と実際の感覚には、しばしば食い違いがあります。この不一致が示すのは、私たちの理解がしばしば表面的であるということです。 今回は、「みる」という言葉における、その不思議な関係を探ってみましょう。

 
●言葉と感覚のギャップ
例えば「おいしい」という言葉。これは単なる味覚以上に、感情や経験、予測と深く結びついています。実際には「嬉しい」や「懐かしい」といった意味が含まれる場面もありますよね。 また、高いところの物を取ろうとして「腕を伸ばす」のも、実際は腕を伸ばすわけではありません。その言葉が指す動作をしている時に伸ばしているのは脇や足です。
このように、言葉として表現される感覚と実際の感覚はしばしば異なることがあります。
 
余談ですが、中島みゆきさんの『誕生』という曲の「たとえサヨナラでも 愛してる(という)意味」の歌詞に青年時代の私は衝撃を受けました。この歌詞もまた、言葉と感覚の不一致を表しているように思えます。 ※(という)は成田による注釈

 
●「みる」の多様性
さて、今回は「みる」という言葉について考えてみましょう。パソコンで「みる」と入力すると「見る」「観る」「視る」「診る」「看る」という5つの候補が出てきます。それぞれの大まかな意味は以下の通りです。
 
見る:眺める、知覚する、漠然と視覚情報に意識を向ける
観る:観察する、認知する、注意して視覚情報に意識を向ける
視る:視察する、判断する(例:「注視」「軽視」「敵視」)
診る:診察する、医学的な検討をする(例:「脈を診る」)
看る:世話をする(例:「面倒を看る」)
 
一見、異なる意味に見えるこれらの言葉ですが、同じ「みる」と表現される以上は共通する要素があるのではないでしょうか。

 
●「よくみなさい」の意味
例えば教育現場や家庭でよく聞く「よくみなさい」という言葉で考えてみましょう。 部屋で探し物をしているときに「よくみなさい」と言われた場合、最初に見逃した物陰や箱の中を注意深く調べ、様々な可能性を検討・判断しなさいという意味になります。 上記の「みる」の中では「よく観なさい」や「よく視なさい」の意味が強そうです。つまり、もっと注意を向けたり、判断をし直してみなさいということです。

この指示は、視覚情報に限らず注意を向けることや判断することを強調しています。 (発言に注目する、肌ざわりが気になる、など「注意すること」は必ずしも視覚と紐づかない)

 

●「みる」の本質とは
上記のように「みる」という行為は特定の何かについて注意を向けることや考えることを含めた表現であり、視覚情報は必ずしも本質ではないと言えそうです。「みる」という動詞の本質は「意識を向け考える」ことであり、視覚情報の有無は二次的なものかもしれません。

更にこんな例があります。スポーツ選手の平衡(体のバランスを取る)感覚を活性化させると「みやすくなる」と表現することがあるのです。私自身も武道に取り組んでいたころ、平衡感覚が安定すると、相手の動きがよりはっきりと「みえる」ようになる経験をしました。 自分の構えが安定し軸を保ちながら動けるようになると、相手が何をしようとしているのか、どのタイミングで間合いを詰めてこようとしているのかが分かるようになるのです。このように相手がしようとしている動作が読める、高い精度で予想できるようになる感覚は「みえる」「みやすい」という言葉がしっくりくるのです。 (視覚と平衡感覚がうまく分離されることで対象の動きによる自身の姿勢的動揺が起きにくくなり、その後の多様な展開の予測やそれに対する反応がしやすくなる)

この例は「バランスを保ちながら対象に注意を向けること」も「みる」ために必要な要素であることを示しています。

 

●日常生活への応用
この「みる」の本質を日常生活に当てはめてみましょう。以下のような具体例が考えられます。

仕事場での「みる」
・プロジェクトの進捗管理:進行中のプロジェクトを「見る」だけでなく、進捗状況やチームの動きを「観る」又は「視る」ことで、問題点を早期に発見し、対策を講じることができます。

日常生活での「みる」
・料理の味見:料理の見た目を「見る」だけでなく、味を「観る」ことで、どのような調味料が必要か、調理時間や方法が適切かを判断します。

教育の場での「みる」
・授業中の生徒の様子:生徒たちを「見る」だけでなく、彼らの表情や態度を「観る」「視る」ことで、授業内容が理解されているか、興味を持っているかを判断し、必要に応じて教え方や接し方を調整します。

人間関係での「みる」
・パートナーとの関係:パートナーの行動や言葉を「見る」だけでなく、その行動や言葉の背後にある気持ちや思いを「観る」ことで、より良いコミュニケーションが取れます。
・子どもとのふれあい:自分の気持ちを適切に表現できない子どもの表面的な言葉や表情を「見る」だけではなく、その背後にある気持ちや思いを「観る」ことで面倒を「看る」ことができるようになります。

自己分析での「みる」
・瞑想や内省:自身の感情や思考、感覚を「見る」だけでなく、それらを「観る」ことで、自分の内面にある問題や課題を見つけ、解決する方法を探ります(内観)。

臨床場面での「みる」
・私は整体師ですから法律上「診る」ことは禁止されていますが、相手の体を分析して適切な処置を施すことは日々行っています。寝不足の日があると主観的な手の感覚がおかしくなるので、客観的な整形外科的検査法を主体として分析するようにします。

どの場面においても多角的なバランス感覚が求められそうですね。特に心や感情、身体感覚のバランスが欠けるとよく「みる」ことができなくなりそうです。

これらの具体例は、単なる視覚情報の取得にとどまらず心身のバランスを保ちながら対象に意識を向けて深く理解していく過程こそが「みる」の本質だということを示しています。 それぞれのケースで、視覚情報が重要である場合もあれば、視覚情報が二次的な役割を果たす場合もありますね。


●「みる」の本質に迫る
これまで「見る」「観る」「視る」「診る」「看る」の5つの「みる」について考えてきましたが、視覚情報はオマケであるというのが私の考えです。

「みる」という行為や言葉の本質は「自分のバランスを保ちながら対象に意識を向けて深く理解していく過程」であり、そのバランスとは身体感覚や感情、倫理観、体調など心身の健康状態にあるようです。

現代ではスマホやパソコンの情報に触れない日はありません。ついつい外の世界(映える画像・映像や数字など)を見てしまいがちですが、たまに自分の内の世界も観るようにしてみてください。

あなたの生活や人間関係、仕事や趣味などの活動の中でうまく注意を向けられなくなっているもの、判断できなくなっているものはありませんか?その原因となるバランスの崩れはありませんか?

何かがうまくいかない時や、これからうまくいかせたい時は、その土台(主に心身の健康)をみつめてみてください。良い解決策がみつかるかもしれませんよ。

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